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ジーンズに革ジャン、頭には赤いバンダナをしめて、喧騒を闊歩する姿は、周囲も彼を受け付けないほどの異彩を放つ。そんな二郎は、都会に無い何かを求め、バイクに跨りひとりさすらう。山道で野宿し、焚き火で淹れたコーヒーをすすり、行きずりの宿の中年女将とお互いの肉体をむさぼり合う姿は、まさに野生の狼そのもの。狼はバイクで更に北上する。行き着いた先は震災でその姿を失った海辺の町。そこから少し離れた場所に二郎の故郷がある。今はひとり暮らしの母を訪ねる二郎はそこに都会には無い温もりを感じるが…。
中越茂夫、49歳。仕事もせずに親の遺産で息子のとおると二人で暮らしているところに、突然、韓国の留学生キム・ヘソンが家に転がり込む。気立ても良く勉強熱心なヘソンに茂夫は年甲斐もなく一目惚れ。そんな中、本来のホームステイ先と間違って中越家に世話になっていたことが判明し、ヘソンは家を出ることになる。目の前から居なくなってはじめてヘソンを愛していることに気づくとおると、はじめから気がある茂夫の親子関係は険悪に。ある日、茂夫はヘソンが友人のウォンと仲良く2人でいるところを偶然目撃してしまい…。
2005年の秋、郵政選挙の自民大勝、阪神の2年ぶりリーグ優勝の熱がまだ冷めやらぬ頃、父親の突然の死によって、家業の小さな工場・エレナー電機工業を兄の大輔と共に切り盛りしていくことになった陽介。政府の構造改革路線が奏功してか景気も上向き。なんだかうまく行き過ぎか?と思いきや、○―マ○・ショックの荒波がモロに襲いかかる。果たして、陽介の持ち前の前向き思考と性欲でこの百年に1度の経済危機にさらされたエレナー電機工業を立て直すことはできるのだろうか?
警察官の桜木健一郎は自身の股間にぶら下がっているものをシゴくことで、自分も含めた人間の額に浮かぶ数字が見えるようになる。ある日、彼女と初めてエッチしたと話す後藤の額の数字が4になっていたことで、童貞の健一郎はセックス経験の数だと確信する。ところが、この数字がセックス経験の数ではなく、殺した人間の数ではないかという疑問が浮かび上がる。額に浮かんだ数字が持つとんでもない意味を知ることになる…。
身寄りの無い少女、ユキコは自分を棄てた母への復讐を心に秘めていた。とは言え、母はユキコが幼い頃に既にこの世を去っていた。ユキコにできること、それは母の遺骨を薬品で溶かし、この世に生きていた証まで溶かしてしまうこと。そんなユキコは原田という男と文通をしていた。手紙のやり取りは郵便ではなく須藤という男を介した奇妙なものであった。ユキコは偶然出会った万引き少年のナオキに薬品を調達させ、着々と計画を実行に移そうとしていた。同時に、彼女の周辺で、彼女の知らないうちに、恐るべき計画が実行されようとしていた。
田宮健太は妻の死を境に記憶が1日しか保てなくなっていた。従業員仲間からは健太が妻を殺害したのではないかという不穏な噂が囁かれていた。そんな健太を気にかけていた同僚のあさこも同様にある暗い過去を引きずっており、人から愛されたいという気持ちを人一倍強く抱いていた。あさこは健太の部屋へ押しかけるようになる。彼女も健太への疑念がないわけではない。むしろ、彼女が過去に負った心の傷を癒すために自分を殺してくれるのではないかと思うほどであった。その思いが吐き出されたとき、健太の封印されてきた記憶が解き放たれ…
サングラスに白杖という出で立ちだが実は麻薬の売人、一郎。彼が夜の街で買ったのは、追っかけバンドの心をお金で買おうとウリをしているバンギャルの真琴。一郎の鞄に大金が詰まっているのを見た真琴は、彼が盲目であることをいいことにせしめようとするが、サングラスも白杖も実はフェイクで一郎には全てが見えていた。「お前も見えへんようになりたいか?」。一郎の誘いに真琴もフェイクの盲人として振舞うようになる。そんな2人の前に現れたのは盲人相手に高額なマッサージ機器を販売する圭吾は機器を売りつけようとするが…。
役者志望の青年、安岡晴生のアルバイト先のスーパーに若くて可愛い金田奈菜が研修生としてやって来る。歓迎会で泥酔してしまった奈菜は勢いで晴生にカラダを預けようとするが、超特急な早漏持ちの晴生はズボンを脱ぐ途中で暴発してしまう。春菜とヤルためにはこの早撃ちを直さねば…。その日から、晴生は早漏克服のための訓練を始める。涙ぐましい努力の結果、‘自分の手’の記録が15分に達して実践とばかりにピンサロに飛び込むが…。
中年男の常連客・宏(44)にドライブに誘われて出かけて戻ってくると、洋介はまた浮気をしていた。激昂するかよにひたすら謝り続ける洋介。そして、かよ、洋介、中年男・宏の奇妙なドライブの旅が始まる…。
某雑誌編集部に届いたビデオテープは過去10年間に107人もの女性を強姦したという男の告白と、とある強姦殺人の一部始終が収められていた。編集者の白石とルポライターのヤエコはその男の取材のため彼が指定した場所へと向うが、そこで2人が見たものは、不健全で歪みきった人間が奇跡的に一瞬放った純粋と無垢であった…。