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更衣室。授業を終えた少女は今日も制服を脱ぎ、練習着に着替え飛び出す。勿論少女は知らない。練習に出た後、更衣室に侵入した男が自分の制服を漁っていることなど。練習を終え戻ってきた少女は汚れた制服に気付く。悲鳴は背後から忍び寄った男の手の中で消えた…
隣町のテニスクラブに向かう少女。クラブに着いて自転車を止めた少女の背に粘着質な視線が注がれるが、少女は気づかない。視線の主はコートの隣家に住む暗い空気をまとった男。澱んだ男の精神には、少女が美しき獲物にしか見えていなかった。練習を終え、自転車に乗ろうとする少女の背後から襲い掛かる男。少女が自分の身に何が起きたのかを知るのは、ずっとあとの事。
通学時に乗換えで降りる駅。そのファミレスで働こうと、大した気負いもなく学校帰りに面接をうけた。思ったより仕事は大変で、思ったよりも面白かった。何とか続けられそう。新しく入ったアルバイトの少女に対して粘着質な視線を絡みつかせる男がいた。男の妄想の中で少女は幾度も服を引き裂かれ犯されていた。その日の仕事を終え、制服に着替え帰宅する少女。物陰に潜む男の妄想に現実が近づいていた…。
歩きなれた道。時折頬を優しく撫でる風が気持ち良かった。145cmにも満たない小柄な体格と瞳が大きくくりくりと動く童顔。その少女をじっと見ている男がいた。電柱の陰から暗い視線を少女に注ぎ生臭い息を周囲に撒き散らしている。のどかな町並み。線路沿いの通学路。歩きなれた道。男の大きな手に視界を遮られ、遠のく意識の中で少女は異変に気付いた。
最初は喉が痛い程度だった風邪。全身の間接の痛みとだるさ、下がらない熱。病院の待合室。少女は自分をじっと見つめる異常に熱っぽい視線に気がつかない。この時気付きさえすればその後の悲劇は少女の肉体に刻み込まれることは無かった。現実には少女は診察室に呼ばれ何の疑問も持たずに自ら禍の中へ入り込んでしまう。診察。それはこれから始まる凌辱の序章に過ぎない。
最初は気のせいだと思った。学校帰りの公園。ふと誰かに見られている気がして辺りを見回す。誰かが自分を見ている。それは楽しい想像だった。隣のクラスの男の子が突然飛び出して来て告白をする。恋愛に憧れる年頃の少女にありがちな妄想。
帰る家は無い。このダンボールで作った家が自分の全て。誰にも干渉されない気楽な生活。今では自分でさえ自分の存在を忘れそうになる。だが彼女は違った。通学路なのか我家の前を毎日通る制服姿の少女。彼女は見ている。哀れむような視線で。許せない。自分の存在を認識させるあの視線が。お仕置きだ。二度と私に視線を向けないように。じっくりと時間をかけて…。
毎日往復する通学路。少女はいつもの様に立体駐車場の前を通過する。そこで働く男は理想の足を求めて見続けていた。突然男に走る衝撃。理想の足を見つけた男は尾行する。通学路に置かれた捨て猫の箱。少女は立ち止まり捨て猫を構う。少女の優しさが伝わる風景。どす黒い影が近づく。自分に重なった影の主を見上げる少女。少女が少女でいられた時間は終わりを告げた…。
真夏日だった。少女は自転車で山道を颯爽と駆ける。清々しい風と白いセーラー服を身に纏った少女の体には夏の暑さも届かない。山の中腹で自転車を止めると少女だけが知る場所へ歩き出す。澄んだ小川に到着すると素足を水に浸す。川のせせらぎが心地よい。少女をじっと見ている男。ふと顔を上げた少女の目に映る穢れ。その穢れが少女の空間をねっとりと包み込む。少女は穢れた。
平凡な夏の一日。純白のセーラー服に小麦色の肌の少女。目に狂気の光を宿した男。少女を見つけた作業着の男はどす黒い欲望を隠さずに後をつける。興奮に顔を歪めながら。少女は背後に気配を感じ振り返る。本能が身の危険を察知し体に指令を出す。逃げろ!少女は走る。土手を転がり落ちるように。世界が回り空が降ってくる。気がつくと少女の住んでいた世界は無くなっていた。