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自分で言うのも何だけど、俺の勤め先って、名前を言えば大体のお方がご存知な、いわゆるひとつの大手上場企業なわけで。デカい会社だけに社内の人間関係も、いろいろとあるわけ。「学閥」なんて呼ばれるんだけど。同じ大学出身者で、社内に派閥を作る、的なヤツとか。その学閥の上司で、中田部長ってのがいたんだけどさ。その中田部長が、どうも、俺の昇進をエサに、ウチの嫁さんの事を、ねちっこくクドいたとか何とからしくて…。
この春からウチの長男が市内の小学校へとあがりまして…。一学期の中頃に、担任の中田先生と言うお方が「家庭訪問」に来る事になったのです。学校の担任の先生がお見えになると言う事で、その日は妻が、朝から何やら、家の中を掃除してみたり化粧をしてみたりと、大騒ぎでやっていましたね…。夫であり父親である私は、そんな妻を、「おいおい随分と張り切っているじゃないかw」と、からかいながら笑って見守っていたのですが…。
結婚5年目子供無し。ローンで買った中古のマンションで暮らしている。何だかんだ結構内装が傷んできていたので、夫婦で相談して、いわゆるひとつの「リノベーション」的なのを頼んだわけ。毎朝8時から、内装工事をしてくれる職人の大工さんってのがウチへと来るようになって。一見コワモテで寡黙ないぶし銀タイプの中年大工の仕事っぷりを、俺と妻は、苦笑いしながらも、よろしくお願いしますと言って見守っていた…んだけどさ。
半年程前にリストラの憂き目に遭った俺は、不動産レディとして働いている妻の給料に頼りながら職安通いを続けていた。市内のモデルハウスで、今日も今日とてむちむちタイトなフォーマルスタイルで笑顔を振りまく妻の仕事ぶりを、俺は職安の帰りなんかにたまに様子を見に寄っては、ハハハと微笑ましく見守っていた。そんなある日の朝、慌ただしく出勤前の支度をする妻の着替え姿に、俺は妙な違和感を覚えた。…Tバックだったのだ。
俺、大槻。引退した父親から継いだ、小さな町工場を経営している。町工場の末締めの金策がいよいよ厳しくなって頭を抱えていた先月の終わり頃、妻がパートの家政婦でお邪魔したと言う、「隣町の豪邸に暮らす富豪の老人」から、俺たち夫婦にお呼びが掛かって…。一体何の用だろうと思って話の種にと夫婦でお邪魔してみたら、その金持ちの爺さん、俺にこう言ったわけ。「もし良ければ、そなたの妻を、ワシが一晩買うてやるぞ」…と。
結婚4年目子供無し。ヤリクリ上手な主婦であるウチの妻。先日私が仕事中に、突然見知らぬ番号から着信があったのです。聞けば、電話の主は、駅前のスーパーの店長さんだとか何とかで。一体何事かと思ってスーパーの事務所まで妻を迎えに行くと、店長と言う男が、「お宅の奥様がウチの店で万引きをされたのですよ」などと言いまして。頬を真っ赤に染めて「やっていません」と否定する妻を連れて、その日は一旦帰宅したのですが…。
先日、ひょんな事から結構な夫婦喧嘩に発展してしまって、頭に血が上った妻が、荷物をまとめて飛び出して行ってしまったのです。まあ、我が家では良くある事でしたので、そのうち頭冷やして帰ってくるだろうと、楽観的に考えていました。その晩、私の学生時代からの友人、中田(独身)から、少々慌てたような電話が、ありまして。「おいおいおい浜崎。何だか、お前んとこの真緒ちゃんが俺の部屋に転がり込んできたんだけど…」と。
四年生の長男が、先日、クラスの友達にケガをさせたとかで…。私が仕事から戻ると、妻のレイコが、その、先方の親御さんからの、随分とご立腹な抗議の電話に、ひとりペコペコと謝罪していたのです。聞けばあまり大したケガでもないらしく、父親の私は、さほど気にもしていませんでした。ただその、先方の親御さんと言うのが、随分と、DQNな雰囲気の、いわゆるひとつの、昨今話題の、モンスターピアレンツ、的な、お方でして…。
ウチの近所に、中村さんって人が住んでいて。何でも、つい先日女房と子供に逃げられてしまったとか何とか言う、ハタから見ても随分とツキが無いって言うか、負のオーラを漂わす系の、中年男だったワケ。そんなある日、ウチの妻が、「お隣の中村さん、お仕事中に足をケガされたんですって」と話してきて。不幸な隣人の世話を必要以上に買って出ているように見える妻の行動を、僕は苦笑いしながら大目に見てやっていたんだけどさ…。
妻が、先日、知り合いの奥様に紹介してもらったとか何とかで、駅前のビルにある、個人経営ながらめっぽう腕の良いマッサージ店に行ってみたいと相談してきたのです。何気なく承諾した私でしたが、後日よくよく聞いてみると、何でも、妻が受けているのは「豊胸エステ」なる、女性の乳房のハリを取り戻す目的で丹念に乳房を揉んでもらう施術だとかで…。しかもその施術の先生が中年の男性だと聞いて、内心イヤな気分になったのです。