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前のは、面白かったわね。これは、あれの続きなのね。こっそり戻しておけば大丈夫よね。息子にはばれないように。
スウタ。その名はスウタ。スウタを知る者は、それをスウタと呼ぶ。スウタはいつも、わざわざ誰にも知られない場所を選んで、眠らなければならなかった。何故なら、スウタにはスウタにしかない危険な能力があって、それは眠ることで発動するからだった。スウタの発動した能力に、うっかりムジュゴたち仲間をぶつけてしまうのは、論外である。
そうか、でも、まあ。まあ?これ言ったら、笑われるかな?笑う、なんて、しないわよ?
だから、それらが起こるかもしれない可能性を、完全に潰したくて、言わないのだ。けれども、ママだけが、イタマにしつこく質問を続けて、言わせていた。ママだけは、特に深い理由もなかったが知りたかったので、知れるようにしていた。もしかしたら、それら両方の結果だったかもしれず、結論として、イタマは危機に瀕した。
ふと気分直しが必要だと思って、スウタはせっかくだからママとその気分直しをしようと考えた。スウタがよくやる気分直しといえば、くっつき眠りというもので、それはまあまあ知られている名前と内容だった。その眠りは、自分と一人の相手、もしくは自分と複数の相手でやるもので、今ならスウタとママでやるものだった。スウタはママに、気分直しにくっつき眠りをしたいんだけど、と言って、その結果、ママの賛成を普通に得た。
息子の部屋で見つけちゃった。まったくもう。こんな見えない場所に。こんな本を隠してるなんて。
ムジュゴはママと一緒に、新しい仲間にどんな名前を与えようかを考えていた。新しい名前を与えられるのは、誕生させた男と女だけ、つまり、ムジュゴとママだけなのだ。考えて、たくさん考えて、すごく話し合ったが、なかなか最適な名前が決まらない。すると、今まで仕事でいなかったヤベツが、どうやら終わったようで戻ってきた。
ムジュゴ。その名はムジュゴ。ムジュゴを知る者は、それをムジュゴと呼ぶ。ムジュゴには仲間がいる。ムジュゴと同じような姿形をした仲間だ。ヤベツという名や、スウタという名や、イタマという名や、ママという名の仲間だ。ヤベツは、今日は仕事に行っている。ムジュゴの近くにはいない。