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野沢玲子、坂本静枝、加藤絵美、戸田隆の四人は、リュックを背負って緑萌える山肌を登っていた。隆は、社内で絵美と静枝の二人と付き合っていた。絵美は、隆と静枝を一緒に旅行させその反応を確かめるつもりだった。目に見えない三角関係の緊張が続く中、四人は、川のほとりでキャンプ作業に取り掛かる。絵美は、隆と静枝がセックスしているのを目撃し、林の中に走り込んだ。そこで、何者かに襲われる。気がついた絵美は、薄暗い部屋で裸にされ、後手に縛られていた。そこへ、歪んだ笑みを浮かべた男が現れ、手には猟銃を握り締めていた。男は絵美の両足を開き、猟銃の先を股間に這わす。「た、助けて…」「尻をあげろ」絵美の秘所に銃口が突っ込まれた。悲鳴。「豚め!」男の目は怨念に満ちていた。次の日、絵美がいなくなったことを、事情を知らぬ玲子は心配するが、静枝はサバサバしており、隆も知らぬ存ぜぬだった。帰りの山道を下っていると、静枝が何者かの罠によって足を怪我する。前方に古い木造校舎が浮かび上がる。三人は吸い寄せられるように、そこへ足を速めた。そこで悪夢のような出来事が待ち受けているとも知らず…。
坂田アキは部下の芳夫を連れて、ある男の所にサラ金の取り立てに行った。アキは恋人のカズのために働いている。芳夫が男をメチャメチャに殴り付けると、男は窓から飛び降り自殺をしてしまう。パトカーのサイレンが聴こえ、アキは半開きのドアの部屋に駆け込んだ。この出会いが部屋の住人・ヒロシの平凡な人生を大きく狂わすのだった。アキの目付きに魅了されたヒロシは、彼女を押し倒すと中へ押し入っていった。一方、カズは組から3千万の取り立てを任され、アキに金の工面を頼む。アキはヒロシを誘ってスーパーを襲い、3千万円を奪う。盗んだ金を持って部屋に戻ると、カズは指名手配のヒロシを追い出そうとする。ナイフを待ったカズとヒロシが揉み合いとなり、カズの方が倒れ息絶えてしまう。ヒロシは“お前のおかげで金を盗み、人まで殺してしまった”とアキをののしる。そんな二人の部屋に芳夫がやって来た。アキは弟のような芳夫の涙を口でぬぐってやると、股間に顔を埋めるのだった。芳夫は昔からアキを愛していた。そんなアキの背中にヒロシがナイフを突き刺した。逃げ惑う芳夫。息絶えていくアキの唇がふっと微笑む。ヒロシはいつまでもアキの頬を撫で続けていた。
「外の光が邪魔なのよ」…。雨戸を閉め、吉蔵(江角)の匂いが、逃げないようにする定(宮下)。もう、この待合で二人っきりになって、どれだけ経つだろう。彼女は布団も代えさせようとはしない。「布団にもこの人の匂いが染み込んでるんだから…。」それが定の言い分だ。二人の交わりは、さらに危険な方向へと進んでいく。吉蔵の首を締める定は、嬉しそうに言う。「吉さんが私の中でピックピクしてる。」だが、吉蔵の体が弱り、一旦家に帰ることを提案したことから、定は彼を絞め殺してしまう。「もう誰にも触らせないよ。誰にも…。」“男”を切り取った定は、吉蔵の足に、敷布に“定・吉二人”“定・吉二人キリ”の血文字を書き、手に“定”と彫り刻む。そう、吉蔵は、ついに定だけのものになったのだ!“誰もがすること”をして“誰もがしなこと”を実在の女性・阿部定!『四畳半襖の裏張り』の宮下順子と江角英明の名コンビを得て名匠・田中登が濃密なタッチで描く究極の男と女の世界!
白く冷たい壁と鉄格子の中、今日も一人の女囚・桃子(あき)が入ってくる。クセのある自己紹介をする彼女を見て、飛び掛かるマキ。どうやら桃子は過去にマキの夫を奪ったことがあるらしい。そんないさかいを冷めた目で見ている珠江(谷)。彼女の頭の中は、塀の外にいる謙一のことでいっぱいなのだ。男運が悪い珠江がようやく見付けた小さな幸せ。それは、歌の上手い青年・謙一との平凡な暮らしであった。だが、珠江は昔の男・赤間から「謙一に自費出版でレコードを出させる」と騙され、金を巻き上げられてしまう。しかも体まで奪おうとする赤間に、珠江の怒りは爆発。発作的に彼を殴り殺してしまったのだ。ことあるごとに当時のことを思い出す珠江。ところがある日、桃子の鼻歌を聴いた彼女は仰天。「何故謙一の持ち歌『叱らないで』を彼女が?」謙一がスターになっていることを知った珠江は、作業場での事故に乗じて、ついに脱走に成功するが…。当時、世間を騒がせた某有名歌手の事件をモデルに描く女の哀歌。監督は『実録おんな鑑別所』シリーズの小原宏裕。