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白髪少女と、私の昔話 〜鄙積木 序章‘××’〜

白髪少女と、私の昔話 〜鄙積木 序章‘××’〜

昔々。
想い人と離れ離れになったある女は、彼によく似た特徴を持つ女の子を拾う。
真実を隠したまま義親となった女の、ささやかな幸せとその代償。
捏造された結末、誤解とすれ違いが織りなす悲劇の物語。
「雛罌粟と周りの景色を交互に眺めながら、無邪気に喜び、はしゃぎ回る娘の姿。
……ああ。この子がいれば。
例え親しい人と離れてしまっても。もし二度と、あの人と会えないとしても……
きっと私は、幸せに包まれて生きていける」
これは、最後の死神少女が生まれる前の序章。
神話になることのない、ただそこにある昔話。

【目次】
一、私とこの子の幾年
二、雛罌粟の咲く海岸
三、再会
四、彼女が人形に戻るまでそして彼女が死神と成るまで

【収録時間】
四十七分
※本作は語り手によって物語が進む、和風世界観の放送劇となっております。
※年齢制限はございませんが、作中には衝撃の強い場面が含まれますのでご注意ください。

【出演・協力】(敬称略)
母親(語り手)役:結崎有理
義娘役:猪口みんと
旧友役:尹乃小鳥
表紙・題字:うまるつふり
音楽・音響効果・編集:yoa(dawn-system)
企画・制作:黎明機構第三研究開発部
twitter@YuyaAkari

【無料】ボク達をつなぐモノ -蒼天の章-

【無料】ボク達をつなぐモノ -蒼天の章-

『ボク達をつなぐモノ』(ぼくらをつなぐもの)
日本から少し離れた孤島・伍和島(いつわじま)。
そこでは毎年必ずちょっとした奇跡が起こる。
一年中咲き続ける桜・消えない炎・腐らない食べ物・霊薬の温泉。
そんな不思議な島に暮らす主人公・古河睦(ふるかわあつし)。
彼とその仲間達である’テディツアーズ’は暇を見つけては
フードファイトをして楽しく美味しく日々を過ごしていた。
だが、ある日を境に睦(あつし)は妙な夢を見るようになる。
それは少女との戯れの日々。
ただの夢なのか、それとも……。
―第一章蒼天の章―(そうてんのしょう)
去年、伍和島(いつわじま)に引っ越してきた
満星(みつほし)グループのご令嬢・満星彩芽(みつほしあやめ)。
彼女と春の伍信祭を共に活動するようになった主人公・古河睦(ふるかわあつし)。
意外と庶民的だった彩芽(あやめ)と仲良くなり、彼女の抱える問題も知ってしまう。
しかもどうやら島の伝説である護人(もりびと)を自称する変質者にも
付きまとわれているらしい。
まずは腹ごしらえだ。


収録内容
―第一章蒼天の章―(そうてんのしょう)
テキスト量25万字越え、プレイ時間目安5~6時間。
全BGM数36曲、全てオリジナル楽曲

戦国時代●姦絵巻〜赤い腰巻の女〜

戦国時代●姦絵巻〜赤い腰巻の女〜

15世紀末の戦国時代。
その日、男の所属する軍勢が勝利した。
男は占領地を物色するため
一人町の中を歩いていた。
ふと物音が聞こえた家に入ると
若い女がいた。

「これだから戦は大好きなんじゃ」
男は有無を言わさず
女の帯を解き、着物を剥ぎ取った。

女は赤い腰巻だけの姿となり、
その豊満な乳房を丸出しにし、
揺らしている。

男は生唾を飲み込みながら、
無骨に女に襲い掛かる。

戦国時代強姦絵巻
~赤い腰巻の女~

テキストを読み込んでいくタイプの
フルカラー漫画です。
全31ページです。
文字も大きく、PCでもスマホでも読みやすいと思います。
よろしくお願いします。

シャドウレディ 対 ミスター・カーメン

シャドウレディ 対 ミスター・カーメン

美少女怪盗と悪魔超人がガチンコバトル!
繰り広げられる激しい技の応酬!
果たして、キャンパスに沈むのはどちらなのか!
協力
うわぁさんくまもすさんはるとんさん、明希乃さん、和泉守賢さん、鯨井さとさん、湖水aさん、背骨さん、夏さん、カークさん、ハクさん、マリアンヌ花子さん、kenBossnさん、ToBRさん
ネットで勝敗意見を寄せてくれた皆さん

EveningStarter CG集的な何か

EveningStarter CG集的な何か

===
初回特典:
2017/11までの間、初回特典としてEveningStarterゲーム本編中で
使用された立ち絵をまとめて同封いたしますー。
商用利用とか再配布とか以外で(使う機会があれば)お使いくださいー。
===

当サークルのRPG・「EveningStarter」に収めきれなかった
いろんなイベントCGやちょっとしたキャラ解説とか、
あと細々としたオマケを同封した、設定資料集というにも
HCG集というにもちょっと微妙な感じのイラスト集です。

ゲームじゃありませんのでご注意ください。
めっちゃご注意ください。

描き下ろし30枚くらい差分なし。
あと一部Webで公開したイラストを収録。

やさしい鬼ババァ。

やさしい鬼ババァ。

やさしめおっとり鬼ババァとやるだけの絵集です。
後書きに次回作予告などつけたオマケURLつき。
サイト経由になります
本編12p・サイズは縦1600のみ

雌狗ノ鎖

雌狗ノ鎖

※バージョンアップ・バグ修正・追加シナリオ・追加要素に再DLにて対応します。
会員登録後の購入を強く推奨します。
■仕様■
【イベント絵】197枚(CG21枚+差分、背景含まず、非エロ絵あり)
【ヒロイン立ち絵】衣装24枚(差分込)+表情35枚
【総ビジュアル】368枚(イベント・キャラ立ち絵・背景・イラストMAP差分すべて込み)
【動画】16本(一部のエロシーン・非エロ含む)
【音声】一部のエロシーンにあり
※このゲームをプレイするには以下のものが必要です。
まだインストールされておられない場合は、下記サイトからインストールをお願いします。
【RPGツクールVXAceRTPダウンロード】
※必ず、体験版で動作確認を行ってください。
体験版のセーブファイルは製品版では使わないでください。
【公式サイト・雌狗ノ鎖特設サイト】
※ご意見、感想、要望等ありましたら是非!出来る限り対応します。
また不具合にはできる限り迅速に対応します。
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■あらすじ■
主人公は幼い時から夢を見る。
大きな黄金の獣が現れる夢。
そして、桜の中でたたずむ可の見えない少女・・・
何度も、何度も、繰り返し、夢を見る・・・。

主人公が生まれた村は大狗神村という。
古くから存在する村で、古い言い伝えや儀式が残っている。
神への信仰が支配する村。村人は狗と呼ばれる。
神の血を強く引く狗を’狗神子’と呼び、
最も強く血を引く者を、大狗神子と呼ぶ。
『雌狗祭り』
村に古くから伝わる祭り。この祭りであげる儀式。
最も強い大狗神子の男子が、村の女と交わり、血を残す。
主人公は、大狗神子だった。
そんな村を嫌った主人公の母親は、幼い主人公の手を引いて村を出た。
十数年の年月が流れ、母が他界。
主人公の元に来た一通の手紙。
母の今わの際の言葉。
主人公は導かれるように、生まれ故郷の村へ。
そこで、運命の雌(少女)と出会う。

この後の物語はどうぞ、あなたが紡いでください。

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■このゲームの特徴■
【2つのゲーム形式を採用】
・巫女のヒロインを愛でつつ、コミュニケーションを取る恋愛SLG
・ヒロインを救うために、村に隠された闇を暴く探索型謎解きRPG
主人公は勇者でも、魔王でもない、一般人です。
生まれ育った村に十数年ぶりに帰ってきました。
ノスタルジックな雰囲気の閉鎖的な村、田舎の牧歌的な環境、その中で行われる時代錯誤な淫靡な儀式。
その中で運命の雌(少女)と出会い、触れ合っていくストーリーです。
少女と愛を育み、おぞましい儀式から救うために村を奔走するのもよし、
少女との肉欲におぼれ、村を支配するもよし。
自分には関係ないと、都会に逃げ帰ることもよし。
穏やかな日常の中に潜む狂気、愛情とは信仰とは何かを見つけるゲームです。
和風伝奇な雰囲気を楽しんでください!
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■好感度■
ヒロインは毎日決まった場所にいます。
ぜひ、コミュニケーションを取ってあげてください。
最初は他人行儀なヒロインも、好感度が上がれば親密に!
その過程をぜひ楽しんでください!
・ヒロインとの会話:好感度によって内容は違います。
会話内容は豊富!100種類以上の会話パターンが用意されています!
・ヒロインへの愛撫:頭、胸、股間に愛撫できます。
服を着ているか、裸かで愛撫箇所が違います。
好感度によって内容が違います。会話内容は多数用意されています!
・ヒロインの着せ替え:ヒロインの着せ替えができます!
様々な服が用意されています。
ヘアスタイルも、おさげ、髪の毛を下すから選ぶことが可能。
・ヒロインを連れて歩く:ヒロインをパーティに加えて一緒に歩けます!
村や町でヒロインとデートできます。
好感度やフラグに応じて、様々なイベントが用意されています。
・ヒロインへプレゼント:好感度を上げます。
ヒロインへプレゼントすると、ヒロインの好感度やHP/MPが上昇します。
プレゼントはMAP画面にも表示されます。
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【時間の概念】
時間の概念が存在します。日にちや時間帯で登場する人やイベントがあります。
またタイムリミットも存在します。期間内での行いが、そのままEDに繋がります。
季節は3月1~4月30日まで、早朝、朝、昼、夕方、夜、深夜があります。
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【HP/MP/お金】
体力も精神力も無限ではありません。
Hな事やイベント、仕事をすると体力も精神力も消耗します。
疲労がたまるとその日はもう行動できなくなります。
お金で便利なお助けアイテムや、好感度を上げるアイテムを購入もできます。
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【因習度】
村の闇の部分、業の深さに染まってるかどうかを表します。
好感度と並び非常に重要なパラメーターで、高い低いによりイベントの有無や村人の反応も違ってきます。
EDにもかかわります。
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■シチュエーション■
・3月3日に受ける、冒涜的で淫靡な儀式(乳調教、異物挿入、二穴)
・様々な場所で発生するデートイベント
・ヒロインとのお触り愛撫H。胸や股間を・・・。
・ヒロインとのHは様々:ラブラブH3種類、おもちゃを使ったH、緊縛プレイ、飲尿プレイ、放尿プレイ、
汁だくプレイ2種、ぬるぬる動くムービー(音声あり)Hもあります。
・Hシーンは汁の音や肉がぶつかる生々しい効果音も!
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■ED■
EDは5種類のマルチエンド。
真実のED、凌辱ED、逃亡ED・・すべてはあなたの目で確かめてください。
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■便利機能■
・CGモード搭載
・オプションモード(BGM、SEの音量をゲーム内で調整)
・メッセージスキップ機能(OP、EDは飛ばせません)
・ウィンドウ非表示機能
・ダッシュ機能
・斜め移動可能
・ヘルプ機能(ゲームアイテムのスマホ、勾玉)

魔女の匣庭

魔女の匣庭

【作品について】
ここには作品の紹介やらポイントを書くらしいですが、特にセールスするようなことはありません。
なぜなら、このゲームにはプレイヤーを楽しませようという意図が一切ないからです。
単に、私の衝動に任せ、自分でもよくわからない何かに動かされ、完成させたものになります。
それでも、どうしてもここに何か書くのであれば、私が伝えたかったことを端的に書く他ありません。
『一度、書いてしまったものは、どんなにきれいに消しゴムをかけても、完全には消せない』

とらんす

とらんす

ボクは旅行中、羽黒山で学友の美佳と出会った。不思議な出来事はその時を境に始まった。身体が彼女と入れ替わってしまったのだ。精神入れ替え小説。
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第壱章プロローグ(古代神事能の伝承)
少し汗ばむ初夏、郊外に建てられた広いキャンパスでは木々の緑が光の中で輝いていた。
八雲裕紀の心も1年の長い浪人生活から解き放たれ希望に満ち溢れていた。もっとも暗い人
生は裕紀の主義に反するのでそれなりの息抜きはしていたのだろう。したがって、やっと入
学出来た大学だが世間の評価では一流どころか二流にも入っておらず、将来の人生設計が希
望に満ち溢れているとは決して言えないだろう。それでも、これから始まる4年間のことを
考えると裕紀の心は希望に輝いていたのだ。
しかし、入学して3ヶ月が過ぎキャンパスのあちらこちらでカップルが目に付くようになっ
て来たにも関わらず、裕紀の周りにはいつも親友の岡本太一と橋本浩介がいた。女性の影も
形も見えないのだ。(早く彼女を見つけないと暗い4年間を送る事になってしまう。これか
ら夏休みに突入しようというのに、なんで男3人で旅行の計画を立てなくてはいけないんだ
なんとかしなくては!!)などと裕紀は考えていた。
「おい!八雲、聞いているのか?」
突然、思考に割り込んで来たのは、岡本だった。クラスが同じでたまたま席が隣り合わせだ
ったことから一緒にいるようになったのだが、どちらかといえば彼は体育系で裕紀とは目指
しているものが違うようである。高校時代は柔道でインターハイの準決勝までいった程の強
さで彼の事を知っている人も多いらしい。大学でも勉強よりスポーツに明け暮れている。も
っとも、裕紀にしても勉学に励もうと思っているわけではないのだが、スポーツに打ち込む
ことは絶対にありえないと思っている。その横にいるのは橋本で岡本とは正反対のガリ勉タ
イプである。彼とは試験の時にノートをコピーさせて貰ってからの付き合いだ。
「ああぁ、聞いてるよ、でも東北かぁ?夏なんだから海外にでも行かないか?」
裕紀は橋本を味方に付けるべく同意を求めたのだが見事に期待を裏切られてしまった。彼は
出身が九州だという事もあって、こちらに居るうちに一度は東北へ行きたいとの事だった。
結局、形だけでも民主主義国家である日本では多数決により夏休みの行動が決定されてしま
ったのである。裕紀はグァム島の水着ギャルを諦め、彼らに自分の運命を任せることにした。
そう思うと裕紀は旅行話には上の空でサンサンと降り注ぐ太陽の光を浴びたキャンパスを眺
めていたのだ。木々や建物、キャンパスを行き交う人々までもがキラキラと輝いている。
「あれ?」
ふと気が付くとその中に一個所、自ら輝きを発している所があるではないか、目を凝らすと
それは紛れもなく人間であった。
「八雲!どうかしたか?」
一点を見つめている裕紀を不思議に思ったのか岡本も彼の視線を追った。
「彼女か。同じクラスだよな。確か名前は神野美佳って言ったかなぁ?おとなしい感じだけ
ど遊んでいるって噂だよ。もしかして八雲のタイプか?でも彼氏が居るみたいだよ。あれ
だけ可愛いと先輩がアプローチしないわけないしね。彼氏が居ない方が不思議かもしれな
いな」
「あんな娘、同じクラスに居たのかぁ?なんで気が付かなかったのだろう」

美佳は視線を感じて足を止めた。大学に入ると同時に東京に出て来て、今は大学から10分
のアパートに一人で暮らしている。上京する時は都会の生活に一抹の不安も感じていたのだ
が、今は生活にも慣れ友達も出来て大学生活をエンジョイしていた。
「美佳!どうしたの?早く!」
美佳は友達の真奈美に呼ばれ、急いで学食へと向かった。
「今日は何にする?」
真奈美はカンウターの上に掲げられた、いつものメニューを見ながらそれとなく聞く。
「私はラーメンと餃子にしようっと」
幸子が言うと美佳と真奈美も暗黙のうちにそれに従い列の後尾に並んだ。
「美佳?さっきはどうかしたの?」
「なんだか人に見られてるみたいな気がして・・・」
「あぁ、それって良くあるわよね、特に欲求不満の時とか(笑)。美佳も早く彼氏を見つけ
ないと暗い4年間を送ることになっちゃうわよ」
3人はラーメン餃子を受け取り窓際の空いているテーブルに向かった。
「夏休みどうする?私の友達がグァムのチケットを手配してくれるって言うんだけど」
真奈美が話を始めた。
「友達って彼氏じゃないの?」
「彼が旅行に行こうって言うんだけど、まだ二人きりじゃね。」
「彼の友達も来るって言うから美佳も行かない?」
「なんだか、数合わせのような気もするけど私が付き合ってあげよう」
幸子が手を上げ参加表明をしたのである。
「あなたは彼氏がいるでしょ?彼はどうするのよ」
幸子を窘めるのだが、美佳が夏休みは山形の実家へ帰らなければならない事を知ると手の平
を返したように真奈美は幸子の同伴を認め、メンバーはあっけなく決まってしまった。2人
が旅行の計画を練っている間、美佳は光の輝くキャンパスをなんとなく眺めていた。
「なんだろう?あの光は・・・」

上越新幹線で新潟まで2時間10分、そこから羽越本線で2時間、裕紀は今、鶴岡にいる。
(鶴岡は藩政時代からの文化遺産が多く。江戸と明治、仏教とカトリックが融合した薫り高
い文化の町でそんな史跡を探訪するのが楽しい)裕紀は1人、本屋で観光案内を立ち読みし
ているのである。岡本と橋本と裕紀は3人で東北の山形まで旅行に来ていたのだが、ここ鶴
岡で彼は岡本らと剥ぐれてしまったのだ。グァム島旅行の計画が却下された時点で裕紀は彼
らに計画の全てを任せていた。付録のように付いて来ただけの裕紀は旅行の行動予定を全く
把握しておらず、宿泊場所すら聞いていなかったのだ。もっとも男3人旅なので宿を手配し
ていたかどうかも定かではないのだが。呆然としていても拉致があかないので自力で観光周
りをしようと鶴岡の本屋で研究をしている最中なのである。
「出羽三山だったかなぁ?」
頭の片隅にチリのごとく残っている彼らの会話を思い出していた。この本によれば有名な観
光名所であるらしいので、とりあえず行ってみることにした。裕紀がバス亭で時刻表を調べ
買ったばかりの観光案内を読んでいると、突然・・・・
「こんにちわぁ」
振り向くとそこには髪をポニーテールにまとめたジーンズにTシャツ姿の神野美佳が黒い大
きな瞳で裕紀の観光案内を覗き込むように立っているのだ。
「何を読んでるの?」
彼女は大学のキャンパスにでも居るかのように話しかけてくる。
「どうして君がここに?」
彼女の質問には答えず裕紀は疑問を投げかけた。
「びっくりした?後をつけてきたのよ!」
少しふざけた顔で彼女は笑った。本当のところは彼女の実家が櫛引町というところで夏休み
を利用し帰省して来たのだ。彼女もこんな所でクラスメートに合うとは思わず、驚いてたよ
うだ。裕紀が2人と剥ぐれてしまい途方に暮れている事を知ると彼女は櫛引町に来ないかと
薦める。彼女の説明では櫛引町には室町時代から伝わる黒川能という古代神事能があるそう
で、今では国際的にも有名で国の重要無形文化財に指定されているらしい。
「私の家は汚いところだけど広いから八雲さんの1人や2人、十分泊れるから」
と付け加えたのだ。裕紀にとって美佳の提案は悩み事を2つも同時に解決してくれる申し出
であった。裕紀は断る理由もなく2つ返事で同行することにした。
バスを降りると60歳前後の老人が彼女を迎えに来ていた。代々神野家に使える使用人だそ
うで彼女が経緯を説明すると訝しげな顔をして裕紀の体を嘗め回した。
「ようこそいらっしゃいました。」
取って付けたように一言いうと老人は彼女の荷物を受け取り先を歩きだした。
「のこのこ付いて来て良かったのかなぁ?勘違いされたかもしれないな」
老人の態度に気後れした裕紀は小声で美佳に念を押した。
「勘違いされても私は構わないわよ(笑)」
とあっけらかんとしているのだ。20分程歩くとそこは神野家であった。田舎の庄屋のよう
なものを想像していたのだが立派な門構えに整った庭、池まであって値段はわからないが高
そうな鯉まで泳いでいる。彼女の家は黒川能が表の能だとすると裏の能にあたる神山能伝承
の家系で真の神事を司っているらしい。血を継ぐ人にも不思議な力が受け継がれているそう
だ。今でいう超能力みたいなものらしいが代によって能力は違うとのことだった。
「美佳も能力があるのか?」
「少しね」「美人に変身できるの」「ほら!」
美佳はニッコリ笑ってこれが私の能力よ。と裕紀をからかうのである。
「あのねー!(笑)」
その日は能楽堂のような伝習館を見学するだけで彼女の家に戻ることにした。明日、彼女の
案内で朝から出羽三山に出掛けることにしたのだ。早い夕食を彼女の両親と一緒に取り大学
での話や裕紀自身の話など尋ねられる事にいろいろ答えていた。娘が自分の監督下から放れ
都会の生活をはじめた事が田舎に住む美佳の両親には心配なのであろう。泊り賃だと思えば
安いものだ。会話を続けていると
「ご両親は納得してるのですか?」
突然、意味不明な質問が投げかけられた。僕が首を傾げていると彼女が横から
「ちがうのよ!」
いつになく真剣に否定したのでかえって気になり真意を確認する事にした。話を聞いて裕紀
は唖然としてしまった。お父さんの言うには神山能の継承者は男性でなくてはならないらし
い。はじめは美佳の御両親が裕紀を美佳の結婚相手と間違えてこの家を継承するのだと勘違
いしたと思ったのだがどうも違うらしい。継承者は精神的血を引いてなくてはならず美佳本
人でなければならないとのことなのだ。すなわち、女性である美佳は20歳までに男性の代
体を探して精神を入れ替え男性にならなければないらしい。成功しなかった場合、彼女は体
と精神が遊離してしまい肉体は滅び精神はこの世を永久にさ迷うらしい。代体する男性も誰
でも良いわけではないらしい。霊波の相性というのがあってそれが合致しなくては代体とは
なり得ないのだ。相性の合った霊波を持つ男性の存在は希であり残された1年間でに見つか
る可能性は非常に少ないとのことだった。迷信ですよね。と言おうと思ったのだが真剣なご
両親の眼差しを見るとそれ以上尋ねることが出来なかった。隣にいた美佳までが悲しげに下
を向いてしまっているのだ。

夜中に目を覚ますと見知らぬ天井が目に入ってきた、ここは神野家だった。昨日は美佳の家
に泊めて貰ったのだが、いつもより早く寝た為にこんな時間に目が覚めてしまったようだ。
裕紀は昨晩の妙な話の事を思い出していた。
(冗談でも言ってるのならともかく顔が真剣だった。美佳まで悲しそうな顔をしているし、
この家の人々は皆信じ込んでしまっているようだ。明日は早く旅立つことにしよう)
時間が気になり寝る前に枕元に置いた自分の腕時計を見ようと寝返りをうって時計をとり眺
めると暗くてよく見えないが、まだ12時だった。
「あれっ?」
胸のあたりが枕にぶつかり違和感がある。恐る恐る、腕時計をもとの位置に置いて胸に手を
やると胸の辺りに弾力性のある膨らみが肌蹴た浴衣から垂れ下がっているではないか。
「なっなんだ?」
裕紀は部屋の電気を点けて布団の上に座り、肌蹴た浴衣の合わせを開いて覗き込んだ。彼の
胸には紛れもない女性のバストがそこにあった、その先にはピンク色の男性の物より明らか
に大きめの乳首がそれぞれついているのだ。彼は恐る恐るバストの先にある乳首を摘まんで
みた。それは確かに彼自身のものとして大脳と神経が繋がっていた。頭が混乱していると急
にトイレに行きたくなって来たのだが、不安が沸いてきた。
(もしかしてオチンチンは?)
今度は浴衣の裾を肌蹴てトランクスを覗き込んだ。
「無い!!」

-みでぃあん-淫術使い蜜葉

-みでぃあん-淫術使い蜜葉

とある山城に侵入し、捕らえたられた一人のくノ一。
あっさりと組み伏せられた扇情的な装束二身を包んだ蠱惑的な肉体のくノ一・蜜葉。
その色香に惑わされたお砦の男たちによって始まる尋問という名の凌辱。
だがその周囲では深い霧に覆われ始めそこから妖異が!?
やがて砦を覆う阿鼻叫喚の中で拡がる淫らな饗宴…。
本編モノクロ23ページ収録。

ジャンル
発売日 2017年6月25日
メーカー
全417件

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