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克彦は亡くなる前に6通の遺書を書いていた。1通は妻・浪江に宛てたもので、残る5通は‘アザミの会’のメンバーへのもの。‘アザミの会’とは、不能であった克彦が興した悦楽の儀式を行う集いだった…。嗜虐的妄想にとり憑かれた男たちが織りなすSM夢幻世界。
OLの江梨子は、不倫関係にあった上司に一方的に別れを告げられる。さらに追い打ちをかけるように江梨子は2人の男に襲われ、緊縛されて乱暴されてしまう。しかしそれがいつしか快感へと変わり…。
たったひとつの過ちが美貌で貞淑な教授夫人静江を変えてしまった…。売れない官能小説家との駆け落ち先で静江は縄の官能へと惹かれてゆく。やがて来る絶望の結末に静江は抗いもせずただ向かってゆくのだった…。
大学教授である大河内の夫人として何不自由なく暮らす緋沙子。対して以前大河内の女であった朱美は、嫉妬にも憎悪にも似た感覚で緋沙子を奴隷のように扱っていた。「あなた娼婦になりなさい。男たちにここで抱かれるの。」最初に呼び出されたのは、パーティで出会った和雄であった。緋沙子夫人に想いを寄せていた和雄は、朱美から彼女を救い出す事を約束する。
以前教鞭を執っていた学校で生徒に体罰を与えしまい、その償いを終え、新たに黒沼高校へ赴任してきた数学教師の加奈子。しかし赴任早々に、「ああいう気取った女が崩れると一番脆(もろ)いんだ。」と、矢田を始めとするクラスの不良グループ4人に襲われてしまう。工場跡地へと連れ去られ、全裸で緊縛された加奈子の姿をカメラに収めた生徒たちは、次々と加奈子を犯してゆく。
弦月流家元、島原夢路。その天性の美貌と才能から、マスコミでも話題のホープである。そして、その夢路に密かに想いを寄せるSMライター木崎。彼にとっての夢路は、あくまで別世界にいる高嶺の花だった。だがある日、彼女の妹に偶然出会ったことから、彼女を利用した計画を思いつき、夢路監禁に成功する。
平凡で平和な家庭を持ちつつも、若い愛人・友子と共に、SMクラブに通いつめる順三。ある日、そんな順三の前に「真のサディズムの極意」を教えてほしいという男、中村が現れる。順三を先生と仰ぎ、次第に家族とも親しくなってゆく中村。しかし、その時既に中村のサディスティックな策略は始まっていたのだった…。
南原不動産の会長・南原耕作。そして彼の三度目の妻・沙織。この親と子ほどの年の差が、火照る若妻の肉体を満たしてくれるわけもなく…。若妻の不貞を知った耕作は嫉妬に狂い、部下の津村に命じた。沙織を徹底的に侮辱し、そのプライドをずたずたにしろと!
貞淑であるはずの美人妻・園江は偶然知り合った辰夫との不倫にのめり込んでいた。辰夫にはSM嗜好があり、園江も緊縛されるその被虐感に快楽を見い出していた。
老舗料亭「松風」の女将・絹代の悩みは、商品相場に狂う夫と男遊びに耽る妹の存在だった。夫の精二は二億五千万の借金を作って家を出た。「松風」の権利書を担保にして…。