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近頃、校内は志麻のよからぬ噂でもちきりであった。校長に呼び出された彼女の前で広げられる劇画のコピー。ワイセツなその絵は明らかに志麻をモデルに描かれていた。事実、昼間は教鞭をとる彼女だが、夜ともなると男を漁り歩いていたのだ。「知らない同士っていいね。うんと破廉恥になれる」と言い放った男もいた。志麻もその言葉には同感だ。だが、魅力的な志麻と関係を持ちたがる男は顔見知りの中にもいた。同僚の生物担当・坂口、そしてアイスホッケー部員・浩だ。浩の彼女、燎子はそんな彼の心を知り、身をもって稼いだ金を彼に渡し、志麻の元へ行かせる。だが、彼女は浩の申し出を一笑に付してしまう。翌日、改めて志麻の元に向かった浩がそこで目にしたのは、淫らな姿態で坂口に弄ばれるひとりの雌の姿。悄然としてその場を立ち去る浩。74年度ミス・インターナショナル東京代表に輝いた宮井えりな主演。行きずりの男との関係を続けることで自分の体に流れる淫蕩な血の呪縛から逃れようとする主人公を、見事に演じ切っている。
水の郷、潮来のさっぱ舟は団体客で賑わっている。特に女船頭・幸子の船は超満員。ある日、幸子の妹、みず江が嫁ぎ先から家出して戻る。彼女は弱気な夫の秀夫に嫌気がさし、さらに、夫の父に犯されて怒りが爆発した。みず江の帰郷に、周りの男達は色めきたち、昔の恋人、今は幸子の恋人耕一もみず江の誘惑するような、人妻の妖艶な色香に傾いてしまう。それを知ったヤケ気味の幸子はみず江を追ってやって来た秀夫と関係してしまう。一方、三女の美雪は、サギ師に騙され、処女を捧げてしまう。しかし、美雪を慕っていた高杉が正体を突き止める。美雪は高杉の本心を知り、身体を預けるのだった。みず江は、幸子の結婚をまとめる為に、耕一の母、筆子のところに向かうが、噂の多い三姉妹に悪印象を持っており、とりあおうともしない。秀夫は、今までの自分を反省して、父のもとから離れ、みず江に復縁を迫る。みず江も秀夫の迫力に承諾してしまう。その様子に、幸子も決心を固め耕一の家を訪れ、筆子の前で強引に耕一と絡みあった。耕一も幸子の迫力の前に、母の筆子に結婚の意思を告げた。こうして三姉妹はそれぞれの道を歩み始めるのだった…。